当事務所が「空家問題」を解決します。
「空家問題」が発生している主な原因
1. 人口減少と高齢化
- 日本は長年にわたって少子高齢化が進行しており、特に地方では若者が都市部へ流出。
- 高齢者が亡くなったり、介護施設へ入所した後、その家が誰にも使われず空き家になる。
2. 相続による所有者の不明化
- 不動産を相続したが、遺産分割が未確定なまま放置されたり、相続人が多数に分散していて話し合いが難航。
- 所有者が不明・連絡がつかない「所有者不明土地」となり、活用も処分もできない。
3. 住宅供給の過剰
- バブル期から続く住宅供給の多さ。人口が減っているのに新築住宅の建設は止まらず、需給バランスが崩れている。
- 特に郊外や地方で住宅が余っている。
4. 空き家の管理コストや負担
- 空き家の維持管理(固定資産税、修繕費、庭木の手入れなど)に費用がかかるため、所有者が放置することが多い。
5. 地方都市の衰退とインフラの老朽化
- 地方では人口流出によって地域そのものが衰退し、空き家の価値が大きく下落。買い手・借り手が現れにくい。
「空家問題」の解決を困難にしている要因
1. 所有者不明・連絡不能問題
- 所有者の特定が困難なため、行政が指導や処分を行う法的手段が限られている。
- 相続登記が義務ではなかった(→2024年から義務化されたが、まだ過渡期)。
2. 空き家の利用に対する法制度の制約
- 古い建物は建築基準法に合わず、改修・用途変更が難しい。
- 耐震基準や防火基準を満たしていないと、再利用や再建築ができない場合も。
3. 所有者の「心理的障壁」
- 実家を「思い出の場所」として手放せない。
- 売却や取り壊しを「親不孝」と感じてしまい、決断ができない。
4. 経済的インセンティブの不足
- 空き家を手放しても高額な利益が得られないため、放置されがち。
- 固定資産税の「住宅用地特例」により、空き家のままにしておいた方が税金が安くなる逆インセンティブも存在。
5. 地域コミュニティの力の衰退
- 空き家を地域で活用するような連携・協力体制がない(自治会・町内会の弱体化)。
■補足:近年の対策動向(簡単に)
- 2015年:「空家等対策の推進に関する特別措置法」施行。特定空き家に対し、行政による指導・勧告・命令・強制撤去が可能に。
- 2024年4月:「相続登記の義務化」開始。所有者不明土地対策の一環。